本屋に行くと、たまに絶望的な気分になる。
ここにある本をぜんぶ読もうとすると、人生のほうが圧倒的に足りないことに気づくからだ。
2019年はたぶん80~100冊くらい本を読み、たくさん良い本に出会った。
もう2020年になっちゃったけれど、「このときはこういうのが好きだったんだなあ」と振り返るためにも、それと趣味のあいそうなひとに参考にしてもらうためにも、残しておこうと思う。
私が2019年に読んで愛した本であって、2019年に発行された本ではありません。
古い本もあるよ。
長いから忙しいひとは興味あるとこだけ読んでね…!
マジで忙しいひとはこのブログ読んでないと思うけど…!!
『女性作家が選ぶ太宰治』
2019年は太宰治の女性関係をえがいた映画『人間失格』が話題になり、太宰ファンが楽しい一年だった。そのせいもあったのか、この本が目立つところで売られていたので買ってみた。
女性の小説家が太宰の作品を選び、推薦コメントをそえるだけの構成で、それにしては高価な気もする。
ただ、こうしたアンソロジーには、新たな作品、作家の新たな横顔に出会えるという価値がある。
映画『人間失格』も蜷川実花視点だったからこそ面白かったし、女性が見た太宰という切り口はおもしろい。
太宰がモテる人だったの、わかるなあ。
収録作は下記7作。
『女生徒』(江國香織・選)、
『恥』(角田光代・選)、
『母』(川上弘美・選)、
『古典風』(川上未映子・選)、
『思い出』(桐野夏生・選)、
『秋風記』(松浦理英子・選)、
『懶惰の歌留多』(山田詠美・選)
とくに秋風記を好きになった。男が情けなさすぎて最高。
太宰の「秋風記」めっちゃいいな。死にたくて幼馴染の女と湯河原に旅行するだけの話なんだけど、いいな。一緒に風呂に入るシーンが一番いいな。
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2019年9月11日
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『夏物語』川上未映子
上記アンソロジーの選者のひとりとなっている川上未映子は、昔から太宰治ファンを公言している。太宰作品のなかでも『古典風』を選ぶひとは珍しいと思うが、彼女がもともと詩と音楽をやっていたことに照らせば不思議ではないと思う。(『女生徒』のほうが川上未映子っぽい気がするけど)
そんな川上未映子の新作長編、『夏物語』。
セックスはできないけれど自分の子どもに会ってみたい女性作家が主人公。
自身の芥川賞受賞作『乳と卵』をもとに改変・長編化、女性であること、産むこととは何か、物語をとおして問題を掘り起こしていく。
先日本屋大賞の10作にノミネートされたが、個人的には大賞にゴリ推したい作品である。最高。
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▼試し読み
夏物語 第一部|川上未映子|cakes(ケイクス)
『子どものための哲学対話』永井均
川上未映子の作品は文学であり、ほとんど哲学だと思う。
産むこととは、産まれることとは、生きることとは、私とは、いま見ているものとは。
そういう問いを書き続けている彼女が影響を受けている哲学者が永井均だ。
永井均の本のなかでもわかりやすく、入門的なのが『子どものための哲学対話』。
中学二年生の男の子と猫のペネロペが対話してすすめる形式。
人間は遊ぶために生きている。その行為そのもので満たされる上品さ。
子どものためとか書いてあるけど、それにしては難しいので、大人におすすめ。
陽キャ/陰キャとは少し違うかもだけど、いま永井均の『子どものための哲学対話』読んでたらネアカ/ネクラの話がでてきて、なぜだか存在してるだけで楽しくて何でも遊びのようにやるのがネアカ、何か意味のあることをしたり他のだれかに認めてもらわなくては満たされない人がネクラ、とのことだった
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2020年1月1日
『ひとさらい 笹井宏之第一歌集』笹井宏之
川上未映子がNHK『あさイチ』に出演した際に紹介し、たちまち増刷、現在もAmazonの歌集ランキングで上位を踊る、歌人・笹井宏之。
残念ながら2009年に26歳の若さで既に亡くなっている。
彼の歌のすばらしさをなんて言葉にしたらいいのだろう。とりあえず読んでみてほしいな。
風という名前をつけてあげました それから彼を見ないのですが
現代歌人として有名な穂村弘がエッセイ集『整形前夜』の『共感と驚異・その2』でこう言っていて、笹井さんを強く思い出した。
若い表現者が「驚異」を求める心の底には、今自分がいる世界への強い違和感や反発心があるのだろう。
- 作者:笹井 宏之
- 出版社/メーカー: 書肆侃侃房
- 発売日: 2011/01/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
『ことば汁』小池昌代
共感よりも驚異をもたらすものこそ文学だと思う。わからないけどゾクゾクする、なんか言葉にできないけど懐かしい、あるいは怖い。そういう感情をもたらすものを、私は文学と呼んでいる。
詩はその最たるものだが、正直あまりにもわからないので、詩人が書いた小説がちょうどよくて好きだ。
小池昌代はもともと詩人としてデビューしたひとだが、小説も多く書いている。彼女の短編はいい。静謐でいて、匂いがあって、文字のひとつひとつが産毛の一本一本であるような、つまり文に身体が宿っている。夜桜の下をひとりで歩くときの感じだ。
『ことば汁』は短編集。収録作『野うさぎ』が好き。
『眠れる美女』川端康成
小池昌代を読んだときに、なんだか川端康成を読んだときの感じと似ているなと思った。静かで、皮膚の匂いがする。『眠れる美女』は彼の代表作のひとつだが、まさにそういう感じを受ける短編だ。
爺さんが少女と添い寝するだけの話である。そのころちょうどクリムト展が東京に来ていて、たくさんの女性をかわるがわる愛して描ききったという点で、川端とクリムトは似ているなあと思っていたのだが、調べると、『眠れる美女』の英文版の表紙がクリムトで、おどろいた。
そういえば2019年は川端康成文学賞という優れた短編に与えられる賞が休止となった年だった。川端賞を取ったものはどれも身体的でポエジーで好きだったんだけど。しかたないか。
- 作者:川端 康成
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1967/11/28
- メディア: ペーパーバック
『生命式』村田沙耶香
皮膚の匂いのする短編と言えば2019年は『生命式』が抜群だった気がする。
同僚が死んだらみんなでその肉を食べ、道すがらにセックスをして受精する世界…。
「正常は発狂の一種でしょう?」
という作中の言葉は、このあと次々とクレイジー大作を生み出す布石なのであった…。
(短編集『生命式』が発売されたのは最近だけれど、その文芸誌上での発表は大作以前)
私のなかで村田沙耶香といえば、捨て短編がない作家。
どれもしっかりドキドキできて、おもしろい。
収録作のなかでも『魔法のからだ』は好きだった。少女が性にめざめ、自慰をする話。
村田沙耶香の短編「魔法のからだ」(「生命式」収録)、中学生の女の子の初めての自慰の描写がとても瑞々しくてよかった。快感が身体をめぐりスパークしていく不思議を「身体の中がこんなに広い場所だと思った」と書くなんて。
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2019年11月24日
同級生が「彼の皮膚の内側に行きたくなった」とセックス経験を語ったのを、「本当に純粋な発情」と捉える。初めての自慰体験も「私は自分の皮膚の中を漂っていた」と書く。つまり純粋な性体験とは、好奇心や自意識によらず、ただ皮膚の中に行くことなのだと。確かに少女の話として描く必然性があるな
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2019年11月24日
▼『生命式』試し読み
生命式|村田沙耶香|cakes(ケイクス)
『地球星人』村田沙耶香
そんな村田沙耶香の最新長編が『地球星人』。
男女が惹かれあい、恋をして、セックスをして、子どもが産まれ、家族で育てる――そういった、「みんな」の価値観になじめない女性の話だ。
「みんな」は「地球星人」で、「私」は異星から来た魔法少女。そう信じ込み、同じ思想を持つ男性と結婚する話。
ラストシーンはグロテスク。だけど、何がグロいの?うちらの方がグロいんじゃないの…?と不安になる。「正常」と「狂気」を確定するものなんてないということに気づかされ、自身の「常識」が揺さぶられる物語だ。
これを読めば村田沙耶香のやりたいことがよくわかると思う。
超おもしろいのでおすすめ!
『村に火をつけ、白痴になれ』栗原康
『地球星人』で大事なテーマだと思うのが、「常識に守られると、人は誰かを裁くようになる」ということだ。
「何で僕が、僕であることを許されなければいけないんだ。まっぴらだ!」という主人公の夫の言葉が印象的だ。
私は「常識」の怖さとはそこにあると思う。誰かが作り出した、誰かに都合の良い「常識」が、簡単に人を裁く道具になってしまうのだ。
『村に火をつけ、白痴になれ』は、大正時代の女性解放運動家・伊藤野枝の生涯が、栗原康さん(アナキズム研究家)によって軽快なタッチで書かれた本だ。
100年前、女性解放運動最前線だった雑誌『青鞜』の編集長もつとめた野枝。
当時の社会で当たり前とされていた「女性はこうあるべき」という「常識」に異をとなえ、人が生きづらくなるような常識ならいらないと訴え、「非常識」に生きぬいた人だ。
私は2019年の秋に彼女について書く依頼があった関係でこの本を読んだのだけど、とてもおもしろかった。
2020年に文庫になったのでおすすめです。
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『この星は、私の星じゃない』田中美津
伊藤野枝は「ふたりが同化することを愛し合うことだとしては破滅してしまう」と述べ、人はそれぞれ違うのだと主張したが、同様のことを具体的に言っている人を見つけて嬉しくなった。
「セックスはやさしさの肉体表現だ」と述べた、女性解放運動家の田中美津さんだ。
どんなに愛する人でも同化できないことを前提に、その悲しみを分かち合いたいという優しさを表現しあうのがセックスだという話。なにかの論文でこの言葉を知り、とてもいい…!!と感動してしまった。
その機会に田中さんを調べたら、本を出されたばかりだったので、すぐに購入した。みられなかったけど、2019年は全国で同名の映画もやっていたみたいだ。
『この星は、私の星じゃない』で、とてもいいなと思うのが、田中さんが個人の矛盾を肯定しているところ。
というわけで田中美津『この星は、私の星じゃない』読んでる。
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2019年11月23日
女性解放をうたいながら、年齢のサバを読む私。好きな男がさわりたいと思うお尻が欲しい私。それでいい。矛盾した私をまるごと肯定することから出発しよう。
「III ここにいる私」の章がとても良いな。 pic.twitter.com/5vVCXlwzoQ
こういう優しい思想はとてもいい。厳しく正解をめざすフェミニズムより、ずっと好き。
『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ
フェミニズムといえば。
2018年暮れに日本語訳が刊行され、2019年にかけてヒットしたフェミニズム文学(って言っていいのかな)が『82年生まれ、キム・ジヨン』であった。このベストセラーの関係もあり、文芸誌『文藝 2019秋号』では「韓国・フェミニズム・日本」特集が組まれ、超異例の売れ行きをみせた。フェミニズムの活動自体もよく話題になった一年だったように思う。
女性の社会的な扱われ方が、ものすごく鋭くえがかれている。単純にそこに怒るだけでなく、なんとなくの違和感やプレッシャーなど、様々な感情がリアルに書かれていておもしろい。主人公がすごく普通なのがいいんだろうなー。
ただ正論を言われてもピンとこないけれど、物語をとおしてみればすんなり理解できることがある。
そういう意味では物語の価値を再認識させられた本だった。
「82年生まれ、キム・ジヨン」
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2019年10月13日
韓国で社会現象にもなった小説。女性にとって生きづらい社会は、男性にとっても生きづらい社会である。という説を、この本を読んですっと理解した。文章は分かりやすく、文学としても面白いと思う。ぜひ男性にも読んでほしいな。 pic.twitter.com/H6Mkx4Gd6G
『掃除婦のための手引き書』ルシア・ベルリン
2019年に話題になった海外の文学といえば、ルシア・ベルリン…!
短編集のようなエッセイ集のような。あまり有名ではない作家だったらしいけど、出版されるやブームに。岸本佐知子さんの翻訳が良いのもあると思うんだけど、とにかく一行一行が尊い。「うわあ、、ここで、こんなこと言うんだ」の連続。宝物のような本です。
ため息も、心臓の鼓動も、陣痛も、オーガズムも、隣り合わせた時計の振り子がじきに同調するように、同じ長さに収斂する。
これ、死について書いた文章。すごくない?すごい…。
『セミ』ショーン・タン
2019年の岸本佐知子さんの翻訳作品といえば、掃除婦のための手引き書ともうひとつ、『セミ』ではないだろうか! 短い絵本です。
ショーン・タンはオーストラリアの絵本作家。美術展を見に行ったらとっても良くてハマってしまった。なかでも衝撃を受けたのが『セミ』だった。会社で一生懸命働くのに報われないセミの話である。
最後ほんと怖い。村田沙耶香の『地球星人』の怖さと似ていると思う。とても良いです。
『本当の翻訳の話をしよう』村上春樹・柴田元幸
翻訳といえば柴田元幸さんである。村上春樹とふたりの対談集。これも2019年発行か。私けっこう新しい本読んでるな…。
最終章の「翻訳講座」がおもしろい。ひとつの英文をふたりが訳して、その違いを語りあうという内容。訳のちいさな違いが文章をがらりと変えるのだということがよく分かった。
たとえばチャンドラーの『プレイバック』の有名な一節。
If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.
村上訳
厳しい心を持たずに生きのびてはいけない。優しくなれないようなら、生きるに値しない。
柴田訳
無情でなければ、いまごろ生きちゃいない。優しくなければ、生きている資格がない。
なぜこの訳なのか?については本を読んで!
『村上春樹雑文集』村上春樹
村上春樹といえば小説や翻訳だけど、さまざまな名言も残している。そんな彼のこまごました文章を集めた一冊。
受賞あいさつとか、誰かに頼まれて書いた本のあとがきとか、翻訳についてとか、文字通り文章が雑多に集まっている。
パラパラめくるのにちょうどいい。失礼かもしれないけど、トイレとかに置いたらすごく良さそうだ。
好きというか、重要だと思うのは、以下ふたつ。
・「壁と卵」ーーエルサレム賞・受賞のあいさつ
(壁と卵があれば必ず卵のほうに立つという話)
・東京の地下のブラック・マジック
(オウム真理教の信者には物語が足りなかったのではないか、という話)
必読…!
- 作者:村上 春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/10/28
- メディア: 文庫
『平成の文学とはなんだったのか』重里徹也、助川幸逸郎
2019年は元号が変わり、平成の総括的な文章が多く見られた年だった。
さまざまな社会的出来事があり、それに文学も呼応してきた。
なかでもやっぱり象徴的だったのが村上春樹だよねえ。
『平成の文学とはなんだったのか』は、ふたりの文学研究者の対談本。両者ともに村上春樹研究の本を出していることもあって、春樹の考察が深かった。
ふだん偏った読書をしている私には、視野が広がっておもしろかった。これに影響を受けて何冊か買ってしまった。本購買欲が刺激されて危険だ…!
『村上龍映画小説集』村上龍
上記の本は、とくに村上龍について語っていた章を興味深く読んだ。
龍は長編も多いが、短編もいいという話。
そのなかで紹介されていて、買ってみたのが『村上龍映画小説集』である。
こちらはけっこう古い本で、文庫で読める。
映画化もされてヒットした『69 sixty nine』にえがかれた佐世保での高校時代。
彼の鮮烈デビュー作『限りなく透明に近いブルー』にえがかれた福生での日々。
その中間、佐世保後・福生以前の美術学校時代をえがいた短編をあつめたのが本書である。
めっちゃおもしろかった~!
私の中の村上龍1位になりました。映画わからなくても大丈夫。
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村上龍の最高傑作は何か - まだ傘をさしている
『水の女』中上健次
そんな村上龍が絶賛し、こんなのは書けないと語っている小説が、中上健次『水の女』である。
「こんな小説は書けない」と村上龍を打ちのめした傑作短編集(村上 龍) | 現代ビジネス | 講談社
『水の女』は、時代に関係なく「自律」して存在している。性行為の描写は独特で、冷酷な印象もあるし、優しさも感じる。登場人物たちの行為は「エッチ」ではないし、「セックス」とも違う気がする。
本屋の「ああ、この一文がエロかった」フェアで購入。
簡単に言えば、たしかにエロい。ずっとエロい。でもなんかうまく言葉で言い切れない。
善悪ではさばけない、言葉で言い表せない、でも、いい。
そんな小説は最高だな。
『文藝別冊 坂口安吾』
中上健次と坂口安吾はセットで語られることが多い。『坂口安吾と中上健次』という本の内容紹介には「日本の怠惰な知性の伝統の中で、『事件』として登場した坂口安吾と中上健次」と書かれていた。事件だって。たしかに。
『文藝』というのは文芸誌(雑誌)だが、作家ごとに別冊が発行されている。
坂口安吾版が良かった。中上健次も寄稿している。
安吾の小説『戦争と一人の女』を漫画化した近藤ようこさんのインタビューがおもしろい。
小林秀雄との対談はふたりとも酔っぱらってて笑っちゃう。
安吾好きな人にはおすすめ。
私はいつもドライヤーで髪を乾かしながら読んでいる。
坂口安吾: 風と光と戦争と (文藝別冊/KAWADE夢ムック)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2013/09/28
- メディア: ムック
『クラクラ日記』坂口三千代
坂口安吾のなかで一番好きな小説が『青鬼の褌を洗う女』というものだが、彼が妻をモデルに書いた話らしい。貧乏はいいけど貧乏くさいのはきらい、遊ぶように生きる、天性のオメカケ。最高だ。そんな彼女のエッセイを読んでみた。
とにかく坂口安吾が頭がおかしいことがよくわかる。不倫、麻薬、酒、あらゆる依存症でフワフワ。そして妻・三千代はやっぱり最高で、こんなふうでいたいよなあと思う。
私の愛する坂口安吾先生は狂人なのでとつぜん妻に「心中しよう」「赤い服が似合うよ」「死ぬ前にチャプスイを食べさせてやろう」と言って連れ出したあと、街で立ちションしながら「今日は女房を死なせてやる日でね!」「オレは死んでたまるか」と叫ぶ
— 雨あがりの少女 (@ameagari_girl) 2019年12月13日
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愛する坂口安吾の小説ベスト6 - まだ傘をさしている
以上、20冊。
死んでたまるか。2020年も生きるぞ。